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富士山。言わずと知れた日本一高い山である。と同時に霊山信仰の対象の山としても広く知られる。

先月のこと、僕は富士山を登ってきた。

雲が流れ、風がすべてを運ぶ山。僕はナウシカが着ていたのと同じ色の上着に身を包み、歩みを進めた。

早朝、日の出の後、須走口五号目からスタート。
歩みは快調を極め、昼前には山頂に着いた。
須走口山頂から通称“お鉢めぐり”といわれる火山口のまわりを歩き、いよいよ日本一高い剣ヶ峰に立った。
まだまだ地上にいるというのにまるで天がすぐそこにあるように思う。
司馬遼太郎ふうにいうなら、まさに「雲上の人」である。足はしっかりと地を踏んでいる。

その後は友だちに手紙を書いたり昼寝したり、夕陽が沈んでいくのを眺めたりして夜までの時間を過ごした。

夜は山頂の山小屋に泊まった。山頂泊の目的は満月。
真夜中、山小屋を抜け出し、闇の中に穴が空いたように光る満月をただただ眺めた。
空気が澄んでいるせいかその輪郭までもがくっきりと見える。
空に濃紺なクロスが敷かれ、丸い穴の向こう側に光る世界があるように思えた。

次の日の早朝、御来光を拝み、下山してきた。

初めての富士山登山は、また違うルートでも登りたいという気持ちを起こさせた。

挑戦とは次なる意欲を掻き立てるものである。
この旅の学びである。


ありがとう、富士山。
by okoshiyasu_kyoto | 2010-10-02 15:19


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